こんにちは。TAKAです。
普段何気なくタクシーを見かけると思うのですが大きく分けて法人タクシーと個人タクシーという二種類のタクシーが走ってます。
さらに最近ではライドシェア(一般ドライバーが自家用車を使って実質タクシー業をする)を推進しようとする動きがあります。
※今現在、白タク行為として国に認められておりません。
【無許可タクシー業の禁止】
道路運送法第4条
一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
【違反の罰則】
第96条
3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
引用:道路運送法
そこで今回はライドシェアに近い業態である個人タクシー事業はなぜ国に認められているのか、また認可の条件はどういったものがあるのかを歴史を振り返りつつ解説していきます。
あまり知られていませんがこの条件が厳しすぎるのです。
それでは見ていきましょう。
目次
法人タクシー会社で働くには
①普通自動車免許を取得してから3年以上経過している方。
②普通自動車第二種免許を取得
③タクシーセンターの法令と地理試験に合格する
①②③クリア後は各会社ごとの研修を行ってドライバーデビューとなります。
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個人タクシーを開業するには
①同一タクシー会社で継続して10年以上雇用されている
②無事故無違反10年
③事業資金最低200~300万円(譲渡車による)
④「個人タクシー試験」に合格する
⑤引退する個人タクシー事業者から権利を買う(譲渡譲受)
同一会社で継続して10年以上タクシー業務をこなすだけなら誰でもできますがさらに10年間無事故無違反でなければ受験資格が得られないのです。厳しすぎます。
(もし事故違反があった場合は35歳以下では開業できません。10年以上の経験があり35歳を超えて3~5年間無事故無違反が継続されたら受験資格を得られます。)
そして⑤ですが今現在新規開業の道が絶たれている状況になります。開業する唯一の方法は引退する個人タクシー事業者の権利を買う(譲渡譲受)しかありません。
しかもいつ引退するか分からないので「個人タクシー試験」に合格しても譲渡が出ない限り開業できません。譲渡待ちで1年以上かかったという話も聞きます。ここは運ですね。
譲渡待ちの間でも
・タクシー業務を継続していなければならない
・無事故無違反を継続していなければならない
↓↓合格後の立ち回り方はこちら↓↓
事故違反があれば試験に合格していてもすべてがパー
「個人タクシー試験」合格後2年以内に譲渡譲受出来ないとパー
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個人タクシーの歴史を振り返る
個人タクシーの誕生
昭和30年代のタクシー業界は、運転者が過酷なノルマ達成のため、ともすれば無謀な運行を行い、いわゆる「神風タクシー」という悪名がたてられていました。また、多くの失業運転者が「白タク」を始めるなど輸送秩序を混乱させ、旅客の期待を無視するものとして世論の批判を浴びていました。良質で安全なタクシーを望む声は日増しに高まっていったのです。こうした時代背景のなか、当時の楢橋運輸大臣は、これらの問題を解決する手段としてタクシー業界に新風を注入すべく、タクシーの個人営業への道を開くことを決定、昭和34年(1959年) 8月11日に「永年の無事故・無違反の優良運転者に夢を与え、業界に新風を送る」との大臣声明を発表しました。こうして、ついに昭和34年12月、個人タクシーが誕生したのです。
引用:全国個人タクシー協会個人タクシーの誕生
白タクしていた人をおさめるべく誕生したのが個人タクシーなのです。
そして輸送秩序は保たれました。そして令和へ…
ライドシェアは合法化するのか
国土交通省がどう判断するかですね。時代に合わせていく覚悟です。
懸念される点はタクシー事業で効率を図る手段といったら最終的には車のスピードを上げる事しか出来ません。
なのでライドシェアが始まったら輸送秩序が乱れそうで心配です。
あと車の見た目は一般車両なので過度なクラクションや危険運転、あおり運転が横行しなければ良いですね。
元々白タク対策で誕生した個人タクシー事業なのでライドシェアしたいのであれば従来通り個人タクシーを目指すべきだと私は思います。
まとめ
受験資格と開業までのハードルが高く運も大事であることがお分かりいただけたかと思います。
そんな大変な思いをしたにもかかわらず運転手の中には態度の悪い人がいるのも事実です。
だいたいが高齢者ですのでこれからどんどん譲渡譲受が進み若返りを図りつつイメージアップに努めていきたいです。
そして日本でライドシェアが進まない理由は個人タクシーと深い関係があるというのもお分かりいただけたかと思います。
これだけ厳しい条件で個人タクシーの開業を一人一人行っている横でかたや簡単な審査でライドシェアが一斉に始まったらびっくりです。
という事であまり知られていない個人タクシー試験の受験資格の話でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。